日々の些細な絵.
一覧を見る I N D E X へ戻る

+
2016年 5月 .


31日
.


朝の空

窓開けて招き入れたる薄暑かな

28日 29日 30日
.


向島の庭

幾難を越えて伝わる百花園


最高の木陰

鳥と人黒松の下憩い合い


雨の夜

縦の線糸雨(しう)と交差す道の線

25日 26日 27日
.


夜の神社

短夜や柏手の音闇となり


昼下がりの坂道

空覆う葉の陰頼り夏の午後


青山の路地

光り漏れ豆挽く香り街薄暑

22日 23日 24日
.


こぼれ落ちる光

樹々の中くぐり抜ければ夏ありて


猫のリビング

路地裏や猫のリビング西日差す


夕暮れの街

地下鉄を降りて地上で汗拭い

19日 20日 21日
.


水と緑と光りと陰と

溢れる陽空気暖め始まる日


朝の集会

朝涼し人引き連れて犬集う


眩しい海辺

海光り心の染みや風に舞い


16日 17日 18日
.


都会の土手

土手の上蟻の行列跨ぎ行き


スズメの雨宿り

ベランダで雀おしゃべり雨宿り


茂る並木

五月晴れ日増しに影の色は濃く


13日 14日 15日
.


朝の境内

風の中鳥のさえずり葉擦れの音


成長した葉

蟠り(わだかまり)後ろへ打棄り(うっちゃり)風薫る


堂々とした日暮れ

夏帽子目深にかぶり立つ日暮れ


10日 11日 12日
.


薄暮

灯はともり待つ人のもと足早め


茜色の空

茜空大都会をも包みおり


朝の散歩

いくつもの坂を越え行き朝の汗

7日 8日 9日
.


桜の木陰

木漏れ日と五月の風の中におり


空が広いところ

隅田川風暖かや五月場所


滲む街

五月雨(さつきあめ)首筋伝う冷たさよ

  
4日 5日 6日
.


街中の小さな渓谷

川遊び濡れた足跡石の上


静かな寺

泣き笑い心裏腹五月晴れ


春の雨

振り向かぬ人を見送り春の雨


1日 2日 3日
.


百年の森

日はこぼれ地に無数の陽散らばりて


朝の並木道

驚きてハト飛び去ってほこり舞う


陽だまりの中

蝶のもの陽だまりに咲く山野草
 


+2016年 5月 .                                              .