日々の些細な絵.
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2016年 10月 .

31日


漏れだす光り

手で包み持ち出すコーヒー冬近し

28日 29日 30日


光り揺れる道

濡れた道秋の灯踏んで帰り道


秋のショーウインドウ

飾り窓紅葉の中衣装映え
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水天宮境内

鈴の緒を揺らし願掛け秋の暮れ

25日 26日 27日


湯上がりの夜道

湯上がりの身体を晒し夜寒かな


暖かな日射し

何映す幼き瞳秋うらら


暮れ行く空

秋の暮れ子は去り残る帽子あり

22日 23日 24日


通りの灯り

背を丸め家路を急ぐ夜寒かな


柔らかな芝

鮭むすび頬張る頬に米ひとつ


街角のマルシェ

秋晴や市場の空に声響き

19日 20日 21日


朝の横断歩道

不安げな団栗つまみ手で包み


べったら市の夜

はぐれぬ様肩寄せ歩くべったら市


朝の光り

晩秋や冷たき水の皿洗い

16日 17日 18日


光線

裾気にし秋風の中和装の女(ひと)


雨上がりの歩道

秋の空映す水溜まり(みだまり)ひと跨ぎ


街中の森

木の実蹴り踏みしめ登り息はずみ

13日 14日 15日


大きな筒のビルの下

鰯雲突き刺すごとくビル聳え


午後のお散歩

枯葉踏み主追い越す老いた犬


さわやかな一日

透き通る秋晴の空暮れもなお

10日 11日 12日


道の始まるところ

日本橋麒麟飛び立つ秋の空


薄暗い公園

行く秋や気だるさ背負い休み明け


心地よき午後

長き影引き連れ歩き秋うらら

7日 8日 9日


風の街

みの虫の届かぬ棲家風の中


秋の日没

雲割れて日暮れの空に秋思あり


美しい空と橋

野ざらしの心身に沁み渡る橋

4日 5日 6日


草絡まる団地

虫の音や団地廃墟に草絡み


自然の中の街

開け放つ空に線引き秋燕


朝のお散歩

朝の道ばつ悪そうに女郎花(おみなえし)

1日 2日 3日


日暮れの境内

金木犀姿さながら神楽鈴


午後の庭園

姫林檎指で突いて赤さ増し


秋霖(しゅうりん)の木陰

秋霖や優柔不断傘持つ手
 


+2016年 10月 .                                              .